steak knife ASYMMETRY

2013

龍泉刃物

福井の打刃物業社 龍泉刃物のためにデザインしたステーキナイフ「アシンメトリー」。2013年1月に開催されたフランスのボキューズドール国際料理コンクール 日本代表の浜田統之シェフが料理に使用されるナイフを探していた際、龍泉刃物が得意とする硬質材と軟質材を幾層にも積み重ねた鍛造による美しく鋭い切れ味を有する刃紋”龍泉輪”に辿り着き、直々にリクエストを受け開発された製品である。ステーキナイフはいかなる場合でも左手で持つことは無いというカトラリーに纏わるマナーから形状を考案していった。刃と柄が一体となった左右非対称のナイフは左手で持つと違和感を覚え、右手では偏心した刃の上に人差し指が乗り、他の指により自然にホールドする。このナイフは開発に3年を費やした後完成した。実際のコンテストに於いて濱田シェフは日本人初の3位入賞を果たした。また、料理だけでなく多くの審査員が「アシンメトリー」の切れ味、そして美しさに魅了され、ナイフを持ち帰ってしまったという。この逸話から、龍泉刃物の存在が世界に知れ渡ることになった。

Awards

2013年 グッドデザイン賞